『
幻想飛行』は、
1976年に発表された
ボストンのファースト・
アルバム 『
BOSTON』 の
邦題。
全米
ビルボード・チャートで最高第3位を記録、142週チャートイン。
これまでに
アメリカだけで1700万枚、全世界では2,000万枚のセールスを記録。
『
ローリング・ストーン誌の選ぶオールタイム・ベスト・デビュー・アルバム100』にて、
41位にランクイン。
分厚い
ギター・サウンドによる
ハードな音作り、それでいてポップで聴きやすいメロディ、そして爽やかな
コーラス・ワーク等、デビュー作とは思えない完成度。ボストンの曲がきっかけで
クラシック・ロックという言葉も生まれた。 当時使用していた機材は、殆どが自作か改造されたアンプ若しくはエフェクターで、特にマエストロ社の
エコープレックス EP-2を改造して作られたエフェクターは有名。ライブやレコーディングでギターを二重に聴かせる「ダブラー」やテープエコー、独特のディレイによる効果音を作り出す「Hyper Space Pedal」は全てエコープレックスの改造によるものである。また
マーシャルのアンプ改造にてゲインと高域を強調、MXR社の6バンド
イコライザで中域を強調させたりもしている。その他自作の
アッテネーター(当時Power Soakは無い)やコンプレッサー、Bossの
フェイザーなどの一部製品やワウペダルなども使用。 ギターは
Gibsonの
レス・ポール・スタンダード・ゴールドトップのピックアップを換装、フロントにソープバータイプの
P-90、リアに
ディマジオのDP-100 Super Distortionなどを使用。他にもフロント・リア共にDP-100であったり、「マイティーマウス」の絵柄が描かれているレス・ポール(フロントにP-90、リアにDP-100)を使用。アコースティックギターは、後のアルバムも含めGuild製のものを使用。 オルガンはハモンドオルガンを使用。
バンド代表曲「More Than a Feeling 邦題:宇宙の彼方へ」や「Long Time」等収録。
本作の'Smokin''はブラッド・デルプとの共作。'Let Me Take You Home Tonight'はブラッドが書く。
それ以外はトム・シュルツの作品。
商業的大成功により、
レコード会社やメンバーとの間で様々なトラブルが発生。そのため、第2作『
ドント・ルック・バック』(
1978年)以降、アルバム発表インターバルが10年前後と極めて長くなる。
リリース 1976年8月25日(アメリカ、日本では11月)
時間 37分41秒
レーベル エピック・レコード
プロデューサー トム・シュルツ、ジョン・ボイラン
収録場所
マサチューセッツ州ウォータータウン フォックスグローブスタジオ
カリフォルニア州ハリウッド キャピトルスタジオ
ロサンゼルス レコードプラント
1975年10月~1976年4月
収録曲
More Than a Feeling (邦題:宇宙の彼方へ) 4:44
Peace of Mind 5:02
Foreplay/Long Time 7:47
Rock and Roll Band 3:00
Smokin' 4:22
Hitch a Ride 4:12
Something About You 3:28
Let Me Take You Home Tonight 4:44
シングルカット曲
More Than A Feeling 1976年9月
Foreplay/Long Time 1977年1月
Peace of Mind 1977年4月